【第776】現場のために |
本日の日経MJに「新人社員だけの店」という記事がありました。
同記事としては、串カツ専門店の「串カツ田中」がこのほど、店員を新入社員とその指導スタッフのみで構成する新店舗をオープンしたということです。
この店舗は、メニューは通常店舗と同じだが、研修中の社員が接客する分、ドリンクは安く提供するという違いをつくっています。
今までは本社で3日間の研修を受け店舗に配属され、実地訓練を受けていたのですが、従業員から様々な意見が出たことによって、今回の取り組みを始めたということです。
従業員の意見を現場に即座に対応させるのは素晴らしいことであるように思います。
そのための仕組みが記されているもので最善であるのかはわからないですが、行動に移すことがポイントになっています。
また、串カツ田中では160店舗で6月より一斉に全面禁煙にするという記事も以前記されていたので、取り組む方向性や従業員に対する姿勢は共感できるものがあります。
この新入社員だけの店舗にはほかにも意図があり、それは新入社員間の連帯感の醸成です。
新入社員は、研修後には各店舗に散っていたため、同期入社間で同じ職場で働く機会が少なったということです。
飲食サービス業の離職率は30%と高く、その多くは入社直後に集中しているということなので、その対策として一緒に働く期間を設け、離職率を低下させる狙いがあります。
このような取り組みを見ると、企業のためということはもちろんですが、従業員のためという思いが伝わってきます。
飲食店のサービスの質を決める1つの要因としては、従業員になります。
そのことを考えると、従業員の満足度を高めるのは1つ大切なことになり、そのための環境を整えていく必要があります。
従業員の満足度の定義は様々ですが、従業員が不満に思っていることを解消するのは満足度に繋がると思います。
このことにより良い現場をつくり上げているということですね。
新入社員だけの店舗は、お客さまにとっては通常より低価格に抑えることができ、従業員にとっても仲間と一緒に現場で学ぶことができます。
そのために両方にメリットが大きいと思います。
従業員のことを考え、その環境を整えることの大切さを再認させられますね。